SENSHU RUGBY 2020 ~ 雨中に無念の敗戦。それでも感じる新チームの魅力


今季、初観戦の江戸川陸上競技のバックスタンドには冷たい雨が叩きつけていた。
が、キックオフ前に寒さを忘れさせてくれるホットなニュースが飛び込んできた。

「専大、7年ぶりの箱根駅伝出場」

その瞬間、スタンドがどよめいた。

この日のスタメンには、昨年、高校ラグビーの決勝戦に出場した飯塚(WTB)、高居(SO)の2人の1年生が名を連ねた。高居は公式戦初出場。ゲームメークをする重要なポジションにもかかわらずぶっつけ本番でのぞんだのは、雨の中、そのキック力を生かしてエリアを獲得しようという意図があった(村田監督)。

試合開始。いきなり高居のキックオフはタッチを割り日大ボールのセンタースクラムに。ちょっと嫌な雰囲気になったが、ここを凌ぐと高居は以後、安定したキック力を見せる。
昨年は16分までに2TGを献上したが、この日はこの時間帯を粘り強く凌ぐことに成功。が、18分にアタック時のパスミスを留学生に拾われ、ここからバックスに展開されるとタッチライン際を破られてゴール隅にトライを奪われた(0-5)。

しかし、その後も粘り強いディフェンスで日大を止めていく。ただ、アタック時はミスでボールをうまくつなぐごとができず、ほぼ日大陣の22Mラインを超えることはできなかった。
すると36分、再びゴール隅にトライを許し0-10。

前半はこのまま終わってしまうかと思われたが、39分に日大陣内でペナルティを得るとPGを選択。これを古里が決めて3-10で前半を終了した。雨天の中、なかなかアタックができない専大としてはスコアを動かすこの選択は間違いではなかった。

46分、日大陣内22Mでのラインアウトをクリーンキャッチするとモールを形成、前に出ると密集脇を小栗が走り抜けてトライ。ゴールも成功して10-10となる。

しかし、ながらその後もアタックではミスが出てどうしてもリズムに乗ることができず、逆に日大は55分に一挙に4人の選手を交代。58分から10分おきに留学生にトライを献上して10-29で敗れた。

最後は力負け。結果的に昨年(21-29)より点差は開いてしまったが、一度は同点に追いついた部分は十分に評価できる(昨年は終始追いかける展開)。
今季のチームはトップリーガー5人を輩出した昨季に比べると個々の力では劣るかもしれない。が、大駒の陰に隠れていた若駒が一体となって相手に挑む姿は昨年とは異なる別の魅力がある。
これまでリザーブに甘んじていた小栗(4年)はモールからの攻撃で今季3トライ。山極の抜けた穴を埋める久次米(2年)は献身的な走りでチームに貢献している。
センターの平山(3年)は八役大治(高校日本代表/天理→トヨタ)並みのタックルを身につけつつある。

八役のタックル(YouTube)


今季のこれまでのゲームを見ていると、出場する選手全員が「1部の身体」になり、普通に通用するまでにレベルアップしていることを感じる。これは積み上げてきたトレーニングがまさに血肉となっていることの証だろう。
陸上部はエース長谷川柊が卒業した翌年、見事に箱根駅伝への出場権を手にした。
同じような状況のラグビー部も今節の相手が東海だからといって怯む必要はない。
大学選手権への道は険しくはなっているが、留学生を含めた強力なメンバーを相手に、必ずや熱い試合をしてくれるだろう。

【関東大学リーグ戦 1部 第4節 vs東海大学】
10月31日(土) 14:00KO 秩父宮ラグビー場
1.檀野 友多郎
2.小栗 冬雅
3.栗山 塁
4.小笠原 颯 
5.久次米 航希
6.折居 慎斗
7.春口 陽
8.原 健将
9.友池 瞭汰
10.森野 幹太
11.水野 晋輔
12.夏井 大樹(C)
13.平山 壮太
14.花田 悠太朗
15.古里 樹希
16.山口 和明
17.米沢 豪真
18.松尾 龍之介
19.西尾 開登
20.山下 拓真
21.安藤 禎樹
22.松尾 東一郎
23.水野 景介

※JSPORTS 1で13:50より生中継あり。

文責:京谷六二